テンプレートは、テンプレートメッセージで顧客とのマーケティング、ユーティリティ、認証の会話を始めるために使用されます。自由形式のメッセージとは異なり、テンプレートメッセージは、メッセージをまだ送信してきたことがない顧客や、過去24時間以内にメッセージを送信してきていない顧客に送信できる唯一のメッセージタイプです。
テンプレートを承認してもらわなければ、テンプレートメッセージで送信できません。また、顧客からのフィードバックとエンゲージメントに基づいて、テンプレートが自動的に無効にされる場合もあります。一度無効にされたテンプレートは、品質評価が向上するか、Metaのビジネスポリシーやコマースポリシーへの違反が解消されるまで、テンプレートメッセージで送信することができません。
ビジネスマネジメントAPIを使用してテンプレートを作成します。方法については、テンプレートの作成と管理をご覧ください。または、WhatsAppマネージャを使用してテンプレートを手動で作成することもできます。
作成後のテンプレートは、提出して承認を受けます。承認決定には最大24時間かかる場合があります。決定が下されたら、通知がWhatsAppマネージャに表示され、ビジネスマネージャ管理者にメールが送信されます。さらに、メッセージテンプレートのステータス変更について通知を受け取る設定にしている場合、Webhooksによる通知も届きます。ステータス変更のモニタリングを参照してください。
メッセージテンプレートが承認されると、ステータスが[アクティブ - 品質保留中]に設定され、顧客への送信を開始することができます。却下された場合は、編集して再提出して承認を得るか、決定に対して異議を申し立てることができます。
変数を使用するテンプレートの場合、変数値のサンプル(メディアアセット、テキスト文字列など)を提出する必要があります。これにより、テンプレートがどのように表示されるかをイメージしやすくなります。
WhatsAppマネージャでサンプルを添付するには、まずテンプレートを作成し、必要な変数を追加してから、[サンプルを追加する]ボタンをクリックします。プレビューペインには、提供されたサンプルメディアアセットやサンプルテキスト値が表示されます。
APIを使用してテンプレートを作成する場合は、リクエスト内で変数を使用する各テンプレートコンポーネントオブジェクトについて、examples
プロパティを含めてください。
一般的な却下理由を以下にご紹介します。このようなミスがないように注意してください。
{{1}}
です。#
、$
、%
などの特殊文字が含まれている。{{1}}
、{{2}}
、{{4}}
、{{5}}
が定義されているが、{{3}}
が存在しないなど。却下理由を含む却下通知がビジネスサポートホームに表示されます。却下については、ビジネスサポートホームで[アカウント概要] > [マイアカウントを見る] (ボタン) > (使用するMetaビジネスアカウント) > (使用するWABA) > [却下されたメッセージテンプレート]にアクセスして確認できます。却下に関する情報はメールでも送信されます。
却下された重複テンプレートと同じコンテンツの既存テンプレートの名前と言語は、ビジネスサポートホームの通知で確認できます。また、テンプレートを編集してから再送信することもできます。
このチェックは、AUTHENTICATION
に分類されるテンプレートには適用されません。
WhatsAppマネージャまたはメッセージテンプレートのエンドポイントを使用してテンプレートを編集することが可能です。なお、メッセージテンプレートを編集して承認のために再送信すると、ステータスが審査中になり、ステータスがアクティブになるまで顧客に送信することはできません。
テンプレートが承認されたら(status
がACTIVE
に設定されたら)、顧客への送信を開始することができます。クラウドAPIを使ってテンプレートを送信するには、テンプレートメッセージの送信をご覧ください。オンプレミスAPIを使ってテンプレートを送信するには、テンプレートメッセージの送信をご覧ください。
メッセージテンプレートの status
は、顧客のフィードバックとエンゲージメントに基づいて、ACTIVE
からPAUSED
またはDISABLED
に自動的に変更される場合があることにご注意ください。このため、利用中のメッセージテンプレートが一時停止または無効になった場合、またはそのおそれがある場合に適切な対応がとれるよう、ステータスの変化をモニタリングすることをおすすめします。
テンプレートには以下のステータスがあります。
テンプレートのステータスは、[WhatsAppマネージャ] > [概要]の順に選択し、スーツケースのアイコン(アカウントツール)にカーソルを合わせて、[メッセージテンプレート]をクリックすることで表示できます。複数のWhatsApp Businessアカウントをお持ちの場合、右上のドロップダウンメニューから、テンプレートのステータスを表示したいアカウントを選択してください。
2024年4月30日から、テンプレートペーシングはマーケティングとユーティリティの両方のテンプレートに適用されます。
テンプレートペーシングは、顧客がテンプレートについて早期にフィードバックする時間を確保するためのメカニズムです。このメカニズムでは、ネガティブなフィードバックやエンゲージメントを受け取ったテンプレートを特定して一時停止します。多くの顧客に送信される前に、コンテンツを調整する時間を十分に確保することで、ネガティブなフィードバックがビジネスに影響を及ぼす可能性を低くします。
テンプレートペーシングはマーケティングとユーティリティのテンプレートに有効です。新しく作成されたテンプレート、一時停止後に解除されていないテンプレート、以前に作成された可能性があるもののGREEN
品質評価を受けていないテンプレートは、ペーシングの対象となる可能性があります。テンプレートの品質履歴(例えば、品質が低いためにテンプレートが一時停止したなど)は、テンプレートペーシングの対象となる主な理由の1つであり、他のテンプレートがペーシングされることもあります。
テンプレートのペーシングが行われると、不特定のしきい値に達するまではメッセージが通常どおり送信されます。このしきい値に達すると、そのテンプレートを使用する後続メッセージは保留にされ、その間に顧客からのフィードバックを受ける十分な時間を確保できます。品質が高いことを示すシグナルをMetaが受け取ると、そのテンプレートを使用する後続メッセージは、ターゲットオーディエンス全体へと送信されるようになります。品質が低いことを示すシグナルを受け取った場合、そのテンプレートを使用する後続メッセージは中断され、その間にコンテンツやターゲット設定などを調整できます。
ユーティリティテンプレートは、ユーティリティテンプレートを一時停止した場合にのみペーシングされます。ユーティリティテンプレートが一時停止されると、新しく作成されたテンプレート、一時停止後に解除されていないテンプレート、以前に作成された可能性があるもののGREEN品質評価を受けていないテンプレートは、その後の7日間、ペーシングの対象となる可能性があります。
メッセージエンドポイントからの即時応答の、messages
オブジェクトの新しいmessage_status
プロパティから、メッセージが送信されたか保留にされたかが分かります。この応答は、APIのすべてのバージョンで利用可能です。
message_status
プロパティの値は、メッセージが処理された場合はaccepted
に、保留にされた場合はheld_for_quality_assessment
になります。メッセージが実際に送信されて受信されると、sent
Webhooksとdelivered
Webhooksがトリガーされます(これは、ペーシング前にも行われていた動作です)。応答の全文サンプルは、クラウドAPIドキュメントに記載されています。message_status
プロパティには、メッセージが保留にされている場合は”Message has been held because quality assessment is pending”
の値が含められます。メッセージが送信された場合は、このプロパティには含められません。応答の全文サンプルは、オンプレミスAPIドキュメントに記載されています。フィードバックが肯定的であり、テンプレートの品質評価が高品質に変わると、メッセージの保留が解除されて通常どおり送信されます。message_template_quality_update
によって品質のアップデートが送信され、messages
Webhookによって、送信されて受信されたアップデートが送信されます。
フィードバックが否定的であり、テンプレートの品質が低品質に変わると、次のようになります。
status
がPAUSED
に設定される"status":"failed"
、および"code":"132015"
(クラウドAPIユーザー)または"code":"2061"
(オンプレミスAPIユーザー)のmessages
Webhooksがトリガーされるmessage_template_quality_update
webhookがトリガーされるペーシングのために一時停止したテンプレートを解除する方法については、テンプレートの一時停止をご覧ください。
Metaでは、時間制約があるキャンペーンへの影響を避けるため、妥当な時間内で確実に評価とペーシングの判断を行えるように、社内でガードとなるしきい値を設けています。たとえペーシングが行われた場合でも、スループットが最も高いキャンペーンメッセージが1時間以内に(99パーセンタイル)受信されることを目指しています。
品質が高または低に変わるのに十分なフィードバックをテンプレートが受け取る前にしきい値に達した場合、保留メッセージは通常どおり保留解除され、該当するmessages
Webhooksがトリガーされます。
テンプレートのステータスは、審査結果、異議申し立ての結果、または品質評価の変更に基づいて、自動的に変更される場合があります。テンプレートのステータスが変わると、WhatsAppマネージャ、メール、Webhooks経由で通知が送られます。
顧客に送信できるのはステータスが「アクティブ」のメッセージテンプレートのみであるため、テンプレートのステータスが変更された場合に通知を受け取れるよう、message_template_status_update webhook
フィールドをサブスクリプション登録することを強くおすすめします。このフィールドをサブスクリプション登録する方法についてはWebhooks設定を、Webhooksペイロードのサンプルについてはメッセージテンプレートのアップデートを参照してください。
Webhooksを設定した後、メッセージテンプレートの品質が低下していることが確認された場合、[WhatsAppマネージャ] > [メッセージテンプレート]に移動し、対象のメッセージテンプレートにカーソルを合わせてください。ツールチップが表示され、問題の性質に関する情報が表示されるはずです。この情報をもとに、テンプレートを編集して再承認を受けるか、別のテンプレートを使用するか、アプリのビジネスロジックを変更します。メッセージテンプレートを編集して再承認された場合、それが顧客に送信されるにつれて、その品質評価は徐々に向上していきます(マイナス評価が多い場合や既読率が低い場合を除く)。
すべてのメッセージテンプレートには、使用状況や顧客のフィードバックとエンゲージメントに基づく品質評価が付きます。メッセージテンプレートの評価は、ステータスがアクティブの場合はWhatsAppマネージャで確認でき、以下のようにメッセージテンプレートのステータスのハイフンに続いて表示されます。
承認されたメッセージテンプレートの最初の評価は、「品質保留中」となります。メッセージテンプレートがマイナス評価を受け続けたりエンゲージメントが低いままだったりすると、やがてテンプレートのステータスが変化することになります。メッセージテンプレートのステータスが「アクティブ」である間は、品質評価に関係なく顧客に送信することができます。ただし、メッセージテンプレートのステータスが一度他のステータスに変更されると、再びアクティブになるまで顧客に送信することはできません。
message_template_quality_update
フィールドをサブスクリプション登録することによって、テンプレートの品質評価が変わった場合に通知を受け取ることができます。
サンプルのWebhookペイロードについては、メッセージテンプレート品質の更新を参照してください。
メッセージテンプレートが最低の品質評価(アクティブ - 低品質のステータス)に達した場合、テンプレートを使用した電話番号の品質評価を保護するために、一定期間にわたりテンプレートが自動的に一時停止されます。一時停止の期間は以下のとおりです。
一時停止されたメッセージテンプレート(一時停止のステータス)は顧客に送信できなくなるため、そのテンプレートに依存する自動メッセージキャンペーンがある場合は停止する必要があります。一時停止中のメッセージテンプレートを送信しようとしても課金されることはなく、メッセージ制限にもカウントされません。いずれの場合もAPIが送信を却下します。キャンペーンは、テンプレートのステータスが再びアクティブに変わるまで再開できません。
一時停止中のテンプレートを編集することでマイナス評価が減ると思われる場合やユーザーエンゲージメントが改善すると思われる場合は、コンテンツを編集することもできます。ただし、一度編集したメッセージテンプレートを承認用に再送信すると、ステータスが「審査中」となり、再承認を経てステータスが「アクティブ」になるまで顧客に送信することができなくなります。
また、ビジネスロジック(ターゲティング、配信パラメーターなど)がマイナス評価や低いエンゲージメントの一因になっていると思われる場合は、ビジネスロジックを変更することもできます。
この一時停止が、メッセージテンプレートの送信元である企業電話番号に即座に影響を及ぼしたり、その電話番号のメッセージ上限を減少させたりすることはありません。その他の高品質なメッセージテンプレートは、引き続きその電話番号から送信することができます。ただし、ビジネスが送信するメッセージテンプレートが、何度も低品質のステータスに達してしまう場合、最終的にその電話番号に影響が及ぶ可能性があります。
メッセージテンプレートが一時停止された場合、WhatsAppマネージャおよびメールで通知が送られます。また、メッセージテンプレート変更を通知するWebhooksに登録している場合はWebhooksでもお知らせします。Webhooksの設定情報についてはステータス変更のモニタリングを、Webhooksのペイロードのサンプルについては例: テンプレートの一時停止を参照してください。
テンプレートの一時停止は、上記の一時停止期間が経過すると自動的に解除されます。一時停止が解除されると、テンプレートのステータスは「アクティブ」になり、再び顧客への送信を開始できます。一時停止されたテンプレートに依存する自動メッセージングキャンペーンを停止していない場合は、再びキャンペーンが稼働し始めます。ただし、一時停止されたテンプレートに依存するキャンペーンのリクエストはAPIにより却下されてしまうため、一時停止が解除されるまでキャンペーンを停止することをおすすめします。
また、テンプレートの品質評価は、テンプレートが受け取った最新の顧客フィードバックに基づく値にリセットされます。
一時停止の通知と同じように、テンプレートのステータスがアクティブになったら、WhatsAppマネージャ、メール、Webhooksでお知らせします。
2023年9月12日から、ブラジル、コロンビア、シンガポールのビジネスに適用されます。2023年10月12日から、すべてのビジネスに適用されます。
テンプレートペーシングの導入に伴い、一時停止されたテンプレートを解除するために、次が実行できるようにもしています。
/{whats_app_message_template_id}/unpause
へのPOSTリクエストを行う。 テンプレートペーシング中に一時停止されたテンプレートは、再度使用する前に手動で一時停止を解除する(APIまたはWhatsAppマネージャ)必要があることにご注意ください。
送信したテンプレートが却下された場合は、異議を申し立てることが可能です。異議申し立てにはサンプルが必要である点に注意してください。承認済みのテンプレートが無効になった場合は、テンプレートを編集し、承認のために再提出することもできます。
WhatsAppマネージャから以下の操作を行います。
異議申し立ては24時間以内に審査され、決定が下されます。