コンバージョンAPIゲートウェイ: AWS App Runner

コンバージョンAPIゲートウェイは、イベントマネージャでセルフサービスで設定するオプションです。コンバージョンAPIゲートウェイを使用すると、事業者は、専用の開発者リソースなしに、以下のベストプラクティスガイダンスを統合して、Metaピクセルや冗長設定のコンバージョンAPIによりイベントを送信できます。そのため、サードパーティパートナーやコーディングが不要になります。

また、コンバージョンAPIゲートウェイにより、次の点で効率が向上します。

  1. スピード: コンバージョンAPIの統合にかかる時間を数週間から数時間に短縮します。
  2. コスト: コンバージョンAPIゲートウェイを使用すると、技術リソースや要件が少なくて済むため、クライアント側のコストが削減されます。コンバージョンAPIゲートウェイの利用に伴うコストはクラウドリソースの料金のみです。
  3. 技術的なサポートの低減: 技術的な専門知識がいくらかあるパフォーマンスマーケターは、IT部門や開発者チームから最小限のサポートを受けて、コンバージョンAPIを自分で設定して構成できます。
  4. メンテナンスコストの低減: 手動で直接統合する場合と異なり、コンバージョンAPIゲートウェイは新機能がリリースされるたびに自動的に(クライアントの同意のもとに)アップデートされるため、長期的なメンテナンスコストを抑えられます。

コンバージョンAPIゲートウェイはクラウドベースの製品であり、クラウドホスティングソリューションを設定する必要があります。設定の際に、自分のクラウドアカウントを使うか、パートナーサービスによってアカウントをホスティングするかを選ぶことができます。アカウントを自分でホスティングする場合、Amazon Web Services App Runnerを利用してクラウド設定を行うと、毎月定額のリーズナブルなプランでコストを抑えることができます。以下の手順に従って約15分で実装できます。

毎月24億件を超えるイベントを受け取るアカウントの場合は、設定フローでElastic Kubernetes ServiceベースのコンバージョンAPIゲートウェイの設定を使うことを検討してください。

アーキテクチャ

コンバージョンAPIゲートウェイは、クラウド環境でサーバーインスタンスをセルフプロビジョニングすることにより構成されます。このサーバーインスタンスは、信頼できるサーバーを通じてウェブイベントをFacebookへのサーバー接続に送信するために使用されます。

コンバージョンAPIゲートウェイに関係する主要なコンポーネントの概要図を次に示します。


この図で、コンポーネントは次のように機能します。

  • ゲートウェイエンドポイントで構成されたMetaピクセルも、ピクセルスクリプトによってゲートウェイにイベントを送信します。
  • コンバージョンAPIゲートウェイは、ブラウザーからイベントデータを受け取り、その後コンバージョンAPIにイベントデータを送信します。
  • event_id重複除外キーは自動的に生成および伝播され、両方のチャネル間での重複除外に役立ちます。

コンバージョンAPIゲートウェイコンポーネント

コンバージョンAPIゲートウェイでは、事業者が開発者やコスト予測の必要なしに、基盤となるインフラストラクチャを自動的にデプロイできるようにするために、Meta以外のサードパーティが管理するクラウドプロバイダー(例えば、AWS)アカウントが必要です。

ソフトウェアコンポーネント

Metaピクセル

Metaピクセルは、広告主のウェブサイトに読み込まれる標準のJavaScriptライブラリであり、事業者が顧客アクションに関するデータを共有できるようにします。これらのデータは、ビジネスツールの用語ではビジネスツールデータと呼ばれます。コンバージョンAPIゲートウェイを有効にしているビジネスでは、このJavaScriptタグは、Metaピクセルがブラウザーから発行されるたびに、安全な接続(HTTPS)を介して、MetaとコンバージョンAPIゲートウェイの両方にイベントを送信します。

コンバージョンAPIゲートウェイ

コンバージョンAPIゲートウェイは、クラウドプロバイダーのApp RunnerインスタンスでホスティングされるスタンドアローンのMeta製品です。事業者が所有しているクラウドプロバイダーのアカウント内にプロビジョニングされます。コンバージョンAPIゲートウェイは、次の2つの主要なモジュールで構成されます。

  • ミドルウェアモジュール: ブラウザーから着信イベントを受け取り、それをコンバージョンAPIイベントに変換し、コンバージョンAPI接続を介してMetaに送信します
  • 管理者ポータル(ウェブUI): 事業者はこのポータルで、コンバージョンAPIゲートウェイのサーバーインスタンスを管理、メンテナンス、モニタリングすることができます

コンバージョンAPIゲートウェイ管理者UI

コンバージョンAPIゲートウェイは、製品にユーザーインターフェイスを提供します。このUIには、「https://<Conversions API Gateway Endpoint>/hub/capig」(つまり、DNSで構成したコンバージョンAPIゲートウェイエンドポイント)からアクセスできます。

このUIから、以下を表示することができます。

  • 接続されたピクセル: さまざまなMetaピクセルの接続を閉じたり、開いたりできます。
  • イベントアクティビティ: ピクセルとコンバージョンAPIゲートウェイの両チャネルからMetaが受け取ったイベントボリュームを表示できます。
  • コンバージョンAPIの成功率: Metaに公開されたブラウザーから受け取ったイベントの割合を表示できます。
  • 通知: 製品アップデートが通知されるため、コンバージョンAPIゲートウェイソフトウェアをアップデートできます。