詳細マッチング

このドキュメントでは、詳細マッチングのためにアプリイベントのユーザーデータをFacebookに送信する方法について説明します。この情報は、Facebookに共有される前にハッシュ化されます。Facebookはこのハッシュ化された情報を使用して、どの利用者が広告に反応してアクションを行ったかをより正確に把握できます。Facebookはこのデータを使ってコンバージョンイベントをカスタマーとマッチングすることで、広告を最適化し、より多くのリマーケティングオーディエンスを構築できます。

Facebookはマッチングを行った後で直ちにハッシュデータを破棄します。

詳細マッチングは、次のいずれかの方法で設定できます。

  • Facebook SDK - AndroidまたはiOSのモバイルアプリにコードを追加して、手動でFacebookにデータを送信します。
  • FacebookアプリイベントAPI - コードにクエリを追加して、手動でFacebookにデータを送信します。
  • イベントマネージャ ‐ イベントマネージャダッシュボードでアプリを構成し、自動詳細マッチングをオンにして、Facebookにデータを送信します。
  • モバイル測定パートナー (MMP) SDK - AndroidまたはiOSアプリにコードを追加して、Adjustダッシュボードにデータを送信します。

Facebook SDKを使用する

FB SDKを使用してユーザーのアプリイベントデータをFacebookに送信すると、すべてのユーザーデータがハッシュ化されます。このハッシュデータはアプリインスタンス間で保持されます。

要件

  • Facebook SDK 4.36以降

Android

setUserData関数を使用して、AppEventsLoggerの初期化中にユーザーデータを設定します。この関数がユーザーデータをハッシュ化します。

AppEventsLogger logger = AppEventsLogger.newLogger(MainActivity.this);
AppEventsLogger.setUserData(
  “jsmith@example.com”,     //email
  “john”,                   //first name
  “smith”,                  //last name
  “16505554444”,            //phone number
  “19910526”,               //birthdate
  “f”,                      //gender
  “menlopark”,              //city
  “ca”,                     //state
  “94025”,                  //zip code
  “us”                      //country
);

iOS

setUserData関数を使用して、FBSDKAppEventsの初期化中にユーザーデータを設定します。ユーザーデータはハッシュ化され、アプリインスタンス間で保持されます。

推奨事項

iOS 14のApp Store Connect

アプリが収集してFacebookに送信するイベントによっては、App Store Connect質問表でそのようなデータタイプを公開するよう求められる場合があります。アプリのプライバシーポリシーでこの点が反映されていることを確認するのは、開発者の責任です。公開する必要があるデータタイプの詳細については、Apple App Storeでのプライバシーに関する詳細情報の記事をご覧ください。

1つのデータタイプを設定するコードの例

[FBSDKAppEvents setUserData: @"jsmith@example.com" forType:FBSDKAppEventEmail];

複数のデータタイプを設定するコードの例

NSDictionary *const userData = @{
        @"em": @"jsmith@example.com",
        @"fn": @"john",
        @"ln": @"smith",
        @"ph": @"16505554444",
        @"db": @"19910526",
        @"ge": @"f",
        @"ct": @"menlopark",
        @"zp": @"94025",
        @"cn": @"us"};
[FBSDKAppEvents setUserEmail:(NSString *)userData["@em"]
     firstName:(NSString*)userData["@fn"]
     lastName:(NSString *)userData[@"ph"]
     phone:(NSString *)userData[@"ph"]
     dateOfBirth:(NSString *)userData[@"db"]
     gender:(NSString *)userData[@"ge"]
     city:(NSString *)userData[@"ct"]
     state:(NSString *)userData[@"st"]
     zip:(NSString *)userData[@"zp"]
     country:(NSString *)userData[@"cn"]];

カスタマー情報データパラメーター

データ パラメーター 形式のガイドライン

都市

ct

menlopark

都市(小文字、スペースは削除)

country

US

ISO 3166-1 alpha-2形式の2文字の国コード

生年月日

db

19911226

生まれた年、月、日。たとえば、1997年12月26日であれば、19971226

メール

em

jsmith@example.com

利用者のメールアドレス(小文字)

fn

taro

名前(小文字)

性別

ge

m

fまたはm。不明の場合はブランク

ln

yamada

姓(小文字)

携帯電話

ph

16505551212

携帯番号(数字のみの国コード、市外局番、電話番号)

st

ca

2文字の州コード

郵便番号

zp

94035

5桁の郵便番号

イベントマネージャを使用する

自動詳細マッチングは、Facebook SDKを自動的に構成して、アプリ内で発生したイベントやアクションとともにユーザーデータを検出して受信するようにします。このデータは、Facebookに送信される前にハッシュ化されます。

自動詳細マッチングをオンにするには、イベントマネージャに移動し、アプリの[設定]タブを選択して、[自動詳細マッチング]オンに切り替えます。ハッシュ化されたメールアドレスと電話番号を共有することもできます。

Facebook SDK 5.8.0以降が実装されていなければなりません。

Adjust SDKを使用する

Adjustイベントにカスタマーデータを追加する

Adjustのモバイル測定パートナー (MMP) SDKを使用する場合、MMP SDKではデータが自動的にハッシュ化されないので、以下の例に示すようにハッシュ関数を使用してください。ハッシュ関数を使用しないと、FacebookのAPIは例外をスローし、プレーンテキストを受け入れません。

ネットワークパートナーに送信されるカスタマーデータパラメーターを追加します。これは、ADJEventインスタンスでaddPartnerParameterメソッドを呼び出すことにより、Adjustダッシュボードでアクティブ化されます。

なお、Facebook SDKを実装する必要はありません。

Androidでのコード例

AdjustEvent event = new AdjustEvent('abc123');
event.addPartnerParameter('em', 'sha256_hashed_email');
event.addPartnerParameter('ph', 'sha256_hashed_phone');
Adjust.trackEvent(event);

iOSのコード例

ADJEvent *event = [ADJEvent eventWithEventToken:@'abc123'];

[event addPartnerParameter:@'em' value:@'sha256_hashed_email'];
[event addPartnerParameter:@'ph' value:@'sha256_hashed_phone'];

[Adjust trackEvent:event];

詳しくは、GitHubのコード例をご覧ください。

AdjustパラメーターをFacebookパラメーターにマッピングする

AdjustダッシュボードでAdjustパラメーターをFacebookパラメーターにマッピングする際は、次の手順を実行します。

  1. Adjustダッシュボードで、パートナーパラメーターをマッピングするアプリの[設定]をクリックします。
  2. [パートナーの設定]を選択します。
  3. 対象となるパートナーをクリックします。
  4. [パートナーパラメーターのマッピング]を選択します。
  5. SDKによってAdjustに送信されるパートナーパラメーター名を左側の[マッピング元アプリ]列に入力します。この名前はどのパートナーでも同じです。例えば、Adjust SDKでemailをパラメーター名として使用している場合は、「email」と入力します。
  6. このパートナーのマッピング先のパートナーパラメーター名を右側の[マッピング先パートナー]列に入力します。これはパートナーに固有です。Facebook SDKで使用されるパラメーターは、ud[pii_type_name]というフォーマットにします。例えば、「email」の場合はud[em]を使用し、電話番号の場合はud[ph]を使用します。

詳しくは、Adjustのドキュメントをご覧ください。