本書では、テストのため開発者マシンでWhatsApp Business APIクライアントの単一インスタンスを設定する方法について説明します。
本番環境の設定については、それに関して本番環境の設定に示されている手順を実行してください。
以下が必要です。
以下の手順を実行して、開発者システム上でWhatsApp Business APIクライアントの単一インスタンスをインストールします。
biz
ディレクトリを作成するWhatsApp Business APIクライアント用に選択した場所で次のコマンドを実行します。
mkdir ~/biz; cd ~/biz;
WhatsApp Business APIクライアントの構成ファイルは、GitHubリポジトリWhatsApp-Business-API-Setup-Scripts内にあります。WhatsApp Business APIクライアントは、MySQLかPostgresのいずれかのデータベースインスタンスを使用して設定できます。
docker-compose.yml
およびdb.env
のクローンを、ステップ1で作成した~/biz
ディレクトリに作成します。docker-compose.yml
およびdb.env
のクローンを、ステップ1で作成した~/biz
ディレクトリに作成します。WA_API_VERSION
環境変数を設定する次のコマンドを使用して、WA_API_VERSION
環境変数を現在のバージョンに設定します。
export WA_API_VERSION=current-whatsapp-version
1つのデータベースコンテナ、1つのWebappコンテナ、および1つのCoreappコンテナによりWhatsApp Business APIクライアントを開始するには、次のコマンドを実行します:
docker-compose up -d
結果の出力は次のようになります。
Creating volume "biz_whatsappMedia" with local driver Creating volume "biz_mysqlData" with local driver Creating biz_db_1 ... done Creating biz_wacore_1 ... done Creating biz_waweb_1 ... done
次のコマンドを実行して、すべてのコンテナの状態がUPであることを確認します。
docker-compose ps
デフォルトの場合、Webappコンテナは9090
ポートで実行され、データベースコンテナはポート33060
で実行されます。
結果の出力は次のようになります。
~/biz $ docker-compose ps Name Command State Ports ------------------------------------------------------------------------------------------------- biz_db_1 docker-entrypoint.sh mysqld Up 0.0.0.0:33060->3306/tcp, 33060/tcp biz_wacore_1 /opt/whatsapp/bin/wait_on_ ... Up 6250/tcp, 6251/tcp, 6252/tcp, 6253/tcp biz_waweb_1 /opt/whatsapp/bin/wait_on_ ... Up 0.0.0.0:9090->443/tcp
FacebookのPostmanコレクションをダウンロードして構成すると、コマンドラインを使用せずにWhatsApp Business APIを操作できます。
WhatsApp Business APIクライアントにヘルスチェックを実行するには、health
ノードへのAPI呼び出しを使用します。
結果の出力は次のようになります。
{ "health": { "gateway_status": "unregistered" } }
WhatsApp Business APIクライアントがまだ登録されていないので、応答にはgateway_status
としてunregistered
のgateway_status
が表示されます。
WhatsApp Business APIクライアントを登録するには、account
ノードに対するAPI呼び出しを使用します。
登録の完了後、health
ノードへのAPI呼び出しを使用して、WhatsApp Business APIクライアントにもう一度ヘルスチェックを実行します。
結果の出力は次のようになります。
{ "health": { "gateway_status": "connected" } }
gateway_status
がconnected
の場合は、Coreappコンテナが連絡先チェックやメッセージ送信のためにWhatsAppサーバーに接続可能であることを意味しています。
アップグレード処理中はダウンタイムが発生します。
アップグレードする前に、現在のアプリの設定をバックアップして、すぐに復旧して実行できるようにすることを強くおすすめします。「バックアップと復元」のドキュメントをご覧ください。
アップグレードは常に最も忙しくない時間帯に実行することをおすすめします。
WA_API_VERSION
環境変数を新規バージョンに変更する次のコマンドを使用して、WA_API_VERSION
環境変数を新しいバージョン番号に更新します。
export WA_API_VERSION=new-whatsapp-version
次のコマンドを実行して、Dockerコンテナを再起動します。
docker-compose up -d
結果の出力は次のようになります。
biz_db_1 is up-to-date Recreating biz_wacore_1 ... done Recreating biz_waweb_1 ... done
v2.23.x
以上にアップグレードする場合ダウンタイムを回避するため、アプリの実行中にデータベースをアップグレードできるデータベースアップグレードサービスが利用可能になりました。
dbupgrade-compose.ymlファイルには、コンテナのバージョンを示すフィールドがあります。
例:
services: dbupgrade: image: docker.whatsapp.biz/coreapp:v${WA_API_VERSION:-2.21.3}
インストール環境をアップグレードするには、次のようにWA_API_VERSION
環境変数を最新バージョンに設定して、dbupgrade-serviceコンテナを起動します。
WA_API_VERSION=new-whatsapp-version docker-compose -f dbupgrade-compose.yml up -d
注: 終了時に終了コードにかかわらずコンテナを再起動するオーケストレーションを使用している場合は、EXIT_ON_SUCCESS
環境変数をFALSE
に設定してサービスを開始し、終了コードが0
のときにコンテナが終了しないようにします。
データベースのアップグレードが成功すると、コンテナはコード0
で終了します。次のDockerコマンドを使用して、ステータスをトラッキングできます。
docker wait your-database-upgrade-container-name
このコマンドにより、dbupgrade-serviceコンテナの終了コードが出力されます。
次のようにWA_API_VERSION
環境変数を最新バージョンに設定して、CoreappとWebappのDockerコンテナを再起動します。
WA_API_VERSION=new-whatsapp-version docker-compose up -d
アンインストールする前に、現在のアプリの設定をバックアップすることを強くおすすめします。「バックアップと復元」のドキュメントをご覧ください。
すべてのコンテナを削除して開発環境をリセットする必要がある場合は、docker-compose.yml
ファイルを配置したディレクトリから次のコマンドを実行します。
docker-compose down
結果の出力は次のようになります。
Stopping biz_waweb_1 ... done Stopping biz_wacore_1 ... done Stopping biz_db_1 ... done Removing biz_waweb_1 ... done Removing biz_wacore_1 ... done Removing biz_db_1 ... done
コンテナに加え、docker-compose.yml
ファイルで定義されているすべてのボリュームも削除する場合は、-v
パラメーターを指定してdown
コマンドを実行します。
docker-compose down -v
より効果的なトラブルシューティングを行うには、WADebugの使用をおすすめします。WADebugは、WhatsApp Business APIセットアップの潜在的な問題を検出し、より効率的にWhatsAppサポートにヘルプをリクエストできるようにするコマンドラインツールです。
WADebugを使用できない場合、または実行するとエラーが返される場合は、次のコマンドを実行してすべてのコンテナのログを収集してください。
docker-compose logs > debug_output.txt
特定のサービスのログを収集するには、次のように、サービス名(waweb
またはwacore
)をdocker-compose logs
コマンドの末尾に追加します。
docker-compose logs waweb > debug_output.txt
ログは、現在のディレクトリのdebug_output.txt
ファイルに作成されます。
このソフトウェアでは、LGPLv2.1でライセンス付与されているFFmpegのコードを使用しています。ソースはこちらからダウンロードできます。