メッセージインサイトAPI

このドキュメントでは、ビジネスが送受信したメッセージの指標を、プログラムを通して取得する方法について説明します。メッセージインサイトAPIはページインサイトAPIの拡張機能であり、Facebookページの[ページインサイト]タブに表示されるものと同じ情報を提供します。

開始する前に

このガイドは、Messengerプラットフォームの概要を読み、メッセージと通知の送受信に必要なコンポーネントを実装した人を対象にしています。

所有しているFacebookページやANALYZEタスクを実行できるFacebookページの指標を確認するには、アプリに次のものが必要です。

  • 指標を確認するFacebookページのページID
    • Instagramメッセージの場合は、InstagramプロアカウントにリンクされたFacebookページです
  • ページアクセストークン
  • 以下のアクセス許可
    • pages_messaging
    • pages_read_engagement
    • pages_show_list
    • read_insights
  • スタンダードアクセス

所有していないFacebookページや、ANALYZEタスクを実行することができないFacebookページの指標を確認するには、アプリに次のものが必要です。

  • 指標を確認するFacebookページのページID
    • Instagramメッセージの場合は、InstagramプロアカウントにリンクされたFacebookページです
  • ページでANALYZEタスクを実行できるユーザーがリクエストしたページアクセストークン
  • Facebookログインによる以下のアクセス許可
    • pages_messaging
    • pages_read_engagement
    • pages_show_list
    • read_insights
  • アドバンスアクセス

制限

  • 新しいスレッドがカウントされるには、ビジネスに返信するなどのアクションを利用者が実行している必要があります。利用者がアクションを行うまで、スレッドはその利用者に対してのみ表示され、カウントされません。

インサイト指標を読み取る

1つ以上の指標の情報を読み取るには、確認する指標のコンマ区切りのリストに設定したmetricパラメーターを使用し、GETリクエストを/PAGE-ID/insightsエンドポイントに送信します。

リクエストの例

読みやすくするためにフォーマットを調整しています。
curl -X GET "https://graph.facebook.com/LATEST-API-VERSION/PAGE-ID/insights
    ?metric=page_messages_new_conversations_unique,page_messages_blocked_conversations_unique 
    &access_token=PAGE-ACCESS-TOKEN"

成功すると、アプリは次のJSON応答を受け取ります。

{ 
  "data": [ 
    { 
      "name": "page_messages_new_conversations_unique", 
      "period": "day", 
      "values": [ 
        { 
          "value": "42", 
          "end_time": "1665175977" 
        }, 
      ]
    },
    { 
      "name": "page_messages_blocked_conversations_unique", 
      "period": "day", 
      "values": [ 
        { 
          "value": "0", 
          "end_time": "1665175977" 
        }, 
      ]
    } 
  ],
}

一定期間の合計数のリクエスト例

次の例は、API呼び出しにtotal_over_rangeに設定したperiodパラメーターとsinceおよびuntilパラメーターによって定義した時間範囲を含めることで、特定の期間における一意の新規スレッドの合計数を特定します。

読みやすくするためにフォーマットを調整しています。
curl -i -X GET "https://graph.facebook.com/LATEST-API-VERSION/PAGE-ID/insights/
    ?metric=page_messages_new_conversations_unique
    &since=UNIX-TIMESTAMP-START
    &until=UNIX-TIMESTAMP-STOP
    &period=total_over_range
    &access_token=PAGE-ACCESS-TOKEN"

成功すると、一意の新規スレッドの数と時間範囲の終了を含む、次のJSON応答がアプリに届きます。

{
  "data": [
    {
      "name": "page_messages_new_conversations_unique",
      "period": "total_over_range",
      "values": [
        {
          "value": 27
          "end_time": "1665175977"
        }
      ],
    }
  ]
}

内訳のリクエスト例

次の例は、特定の期間における定期的なお知らせトークンを、トピックおよび頻度でグループ化したものの合計数を特定します。

curl -i -X GET "https://graph.facebook.com/LATEST-API-VERSION/PAGE-ID/insights/
    ?metric=recurring_notifications_tokens   
    &since=UNIX-TIMESTAMP-START
    &until=UNIX-TIMESTAMP-STOP
    &period=total_over_range
    &breakdown=recurring_notifications_topic,recurring_notifications_frequency 
    &access_token=PAGE-ACCESS-TOKEN"

成功すると、アプリに次のJSON応答が届きます。この応答では、トークンがトピック(「newproducts」および「10percentsale」)および各トピックで利用可能な頻度(「newproducts」では「daily」、「weekly」、および「monthly」、また「10percentsale」では「daily」および「weekly」)に基づきグループ化されています。

{
  "data": [
    {
      "name": "recurring_notifications_tokens",
      "period": "total_over_range",
      "values": [ 
        {
          "value": 3,
          "end_time": "1665175977",
          "recurring_notifications_topic": "newproducts",
          "recurring_notifications_frequency": "daily"
        },
        {
          "value": 15,
          "end_time": "1665175977",
          "recurring_notifications_topic": "newproducts",
          "recurring_notifications_frequency": "weekly"
        },
        {
          "value": 8,
          "end_time": "1665175977",
          "recurring_notifications_topic": "newproducts",
          "recurring_notifications_frequency": "monthly"
        },
        {
          "value": 17,
          "end_time": "1665175977",
          "recurring_notifications_topic": "10percentsale",
          "recurring_notifications_frequency": "daily"
        },
        {
          "value": 14,
          "end_time": "1665175977",
          "recurring_notifications_topic": "10percentsale",
          "recurring_notifications_frequency": "weekly"
        },
      ]
    }
  ]
}

インサイトのパラメーター

パラメーター 説明

breakdown

応答がグループ化されるディメンション。次のいずれか1つまたは複数。

名前説明

campaign_id

キャンペーンID番号でデータを表示します。例: 「abc123」「Summer messaging campaign」「Spring sale 2」など

engagement_source

定期的なお知らせのエンゲージメントのタイプ別にデータを表示します。例: プライマリおよびセカンダリCTA ID(CTAがクリックされたもの)など

message_type

ビジネスが送信したメッセージのタイプ別にデータを表示します。例: マーケティングメッセージなど

messaging_channel

ユーザーにメッセージを届けるために使用されたチャネル別にデータを表示します。例: MessengerとInstagramなど

recurring_notifications_entry_point

定期的なお知らせのエントリーポイント別にデータを表示します。例: In-thread、Chat Plugin、CTM ads、Checkbox plugin、m.meまたはig.me links、Facebook Pageなど

recurring_notifications_frequency

定期的なお知らせのオプトインによって許可された頻度別にデータを表示します。例: 毎日、毎週、毎月など

recurring_notifications_topic

定期的なお知らせのトピック別にデータを表示します。例: プロモーションメッセージ、商品発売、お得な情報など

date_preset

sinceuntilの代わりに使用できる相対的な期間。last_weeklast_monthlast_quarterなど。その他の値については、ページインサイトのガイドをご覧ください。

metric

必須。返される指標のコンマ区切りリスト

period

since/untilまたはdate_preset範囲内で提供された集計。total_over_rangeの値は、指定された期間の指標の単一の値を返します。dayweekmonthdays_28、またはtotal_over_range

since

表示したいデータの日付範囲の開始日。設定された日付(午前0時を起点とする)のデータを含みます。値の形式はYYYY-MM-DDです。2022-01-31という値であれば、2022年1月31日の午前0時からのデータが取得されます。

until

表示したいデータの日付範囲の終了日。設定された日付(午前0時を起点とする)のデータを除外します。値の形式はYYYY-MM-DDです。2022-02-01という値であれば、2022年1月31日の午後11時59分までのデータが取得されます。

利用できる指標

以下の指標は、メッセージングインサイトAPIで入手できます。

metric説明

page_messages_blocked_conversations_unique

当該ページとのスレッドのうちブロックされた数。

page_messages_engagement

顧客がCTAボタンをタップして、ビジネスページから送られたマーケティングメッセージとやり取りした回数。

利用できるbreakdown値は次のとおりです。

  • campaign_id
  • engagement_source
  • message_type
  • messaging_channel
  • recurring_notifications_topic

この指標は現在開発中です。

page_messages_new_conversations_unique

これまでビジネスにメッセージを送ったことがない人との間で始まった、Messengerでのメッセージスレッドの数。

page_messages_order_count

メッセージスレッドにおいて、またはメッセージスレッドを管理するサードパーティのアプリやウェブサイトにおいて注文を作成した回数。


この指標は現在開発中です。

page_messages_paid_order_earnings

メッセージスレッドから、またはメッセージスレッドの管理に使用されるサードパーティアプリやウェブサイトから作成された注文によって獲得した推定収益額。最終的な収益は、交換レートによって異なる場合があります。


この指標は現在開発中です。

page_messages_read_ratio

読まれたマーケティングメッセージの数を、ページから送信されたマーケティングメッセージ数で割った数。

顧客が開封証明をオフにしている場合など、一部のメッセージ既読数は把握されていない可能性があります。

利用できるbreakdown値は次のとおりです。

  • campaign_id
  • message_type
  • messaging_channel
  • recurring_notifications_topic

この指標は現在開発中です。

page_messages_reported_conversations_unique

ページから発信されたスレッドのうち、スパムとして、または不適切なコンテンツを含むとして報告されたスレッドの数。

page_messages_sent

ビジネスページから顧客に送信されたマーケティングメッセージの数。


利用できるbreakdown値は次のとおりです。

  • campaign_id
  • messsage_type
  • messaging_channel
  • recurring_notifications_topic

この指標は現在開発中です。

page_messages_total_messaging_connections

自分のビジネスでメッセージを送信できる人の数。


この指標は、これまでにMessengerでビジネスにメッセージを送信した人の数を表します(Messengerで該当ビジネスをブロックしたり何らかの報告を行ったりした人を除きます)。特定の時間帯に送信できるメッセージの数に制限があるなど、つながるためにメッセージを送信する能力に一定の制約がある場合があります。また、この指標は、データが入手可能になった2016年10月以降にできたつながりのみを含みます。

page_messages_with_business_outcomes

少なくとも1つの注文が作成されたメッセージのつながりの数。


この指標は現在開発中です。

recurring_notifications_tokens

ビジネスからのマーケティングメッセージを受信するために1つのアカウントがサブスクリプション登録した回数。アカウントが複数のトピックをサブスクリプション登録している場合、トピックごとに再カウントされます。


算出方法: この指標は、アカウントが定期的なメッセージを受信することに同意した回数から、アカウントがサブスクリプション登録を解除した回数を引いて算出されます。


利用できるbreakdown値は次のとおりです。

  • messaging_channel
  • recurring_notifications_frequency
  • recurring_notifications_topic

この指標は現在開発中です。

開発中の指標について、詳しくはこちらをご覧ください。

応答のプロパティ

インサイトAPIへの呼び出しでは、次の情報が返される可能性があります。

プロパティ 説明

data

オブジェクトの配列

指標オブジェクトのリスト

name
文字列

指標の名前

period
文字列

データが報告された期間

values
オブジェクトの配列

指標のデータのリスト

value
整数値

指定日付範囲内にリクエストされた指標の数

end_time
unixタイムスタンプ

指標の期間の終了時間のUTCタイムスタンプ