北京に拠点を置くMomentCamはマルチプラットフォーム向けのアプリであり、利用者は自分の写真を撮影し、顔検出機能を使用して似顔絵漫画風に写真を面白おかしく加工することができます。2013年のリリース以来、MomentCamは世界中で3億万を超える利用者にダウンロードされており、100か国以上のiOSストアとGoogle Playストアで人気上位10のアプリにランキングされました。また、MomentCamはFbStartが選出する2015年のアプリ・オブ・ザ・イヤーも受賞しています。
MomentCamは、アプリ用Facebook Analyticsを使用することによって利用者層データを細かく分析し、アラビア語利用者の失敗率がより高いことを突き止めました。これまでであれば、アプリの最初のローカライズ先がアラビア語かポルトガル語かが問題になっていましたが、アプリ用Facebook Analyticsを使うことによって、より簡単に意思決定を行うことができるようになりました。
アプリ用Facebook Analyticsのデータを使用することにより、MomentCamは、利用者によるアプリの利用方法や利用者が頻繁に使う機能を把握できました。こういったデータのおかげで、MomentCamのUIにあるボトルネックを特定し、利用者の利便性を向上させることができたのです。
ポルトガル語利用者とアラビア語利用者のいずれに向けてアプリをローカライズするのかを判断するときに、MomentCamはアプリ用Facebook Analyticsを利用しました。App Eventsを使用することによって、エジプトの利用者の顔検出の失敗率が高く、それがアプリの成功のボトルネックとなっていることが判明しました。このようなインサイトを使用して、ポルトガル語利用者の数の方が多いのにもかかわらず、MomentCamはアラビア語利用者向けにアプリ内チュートリアルを追加し、UIを改善してアプリをローカライズすることにしました。顔検出の成功率が全体で78%から82%に向上し、アラビア語利用者では71%から77%に向上しました。
さらに、アプリ用Facebook Analyticsを使用して、統合したその他のFacebookツールの効果を計測しました。たとえば、シェアツールです。シェアされた投稿の1日当たりのシェア数とクリック数を追跡することによって、その日の似顔絵の有効性を評価できました。たとえば、流行のイベントに関連する似顔絵やカップルの似顔絵の方がシェア数が増えることが分かりました。このインサイトを使うことによって、MomentCamはイベントやカップルに関連する似顔絵に注力し、その結果、シェアされた投稿でのやり取りが3倍増加しました。
MomentCamの利用者は、ほんの数クリックだけで、カスタマイズされた似顔絵を使用して自分たちの気分を簡単に表現できます。これらはMessengerで行われる操作です。Messengerから直接アプリを開き、カスタマイズされたアニメーションによる独自の返信を作成し、友達も同様の操作を行うことができます。この統合により、アプリの利用が25%増加しました。