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Summer of Open Source: Moving Virtual Reality Forward

2022年8月23日作成者:Navyata Bawa

画像ソース: 共有スペースのサンプルGitHubリポジトリ
https://github.com/oculus-samples/Unity-SharedSpaces/blob/main/Media/screenshots/8d.jpg

この記事は「オープンソースの夏」シリーズの第1弾で、バーチャルリアリティ(VR)に関する内容となっています。このシリーズは、オープンソースプロジェクトがMeta全社において、そしてもっと大きな範囲に影響を及ぼしている分野に関する有用なリソースと学習コンテンツを厳選し、紹介することを目的としています。Metaのオープンソースが、急速に規模を拡大し革新的な製品を構築するためのツールを企業や個人に提供することで業界を発展させようと、積極的に取り組む分野を広げつつあることを広く伝えたいのです。

オープンソースでVR開発者を後押し

Metaは近年VR空間に力を入れており、この分野でMetaは数年前から、最先端の研究開発をサポートしています。たとえばDeepFocusです。畳み込みニューラルネットワークを使用した初の技術で、より現実に近い「網膜のように焦点周辺をぼかす」視界をヘッドマウントディスプレイでリアルタイムで実現するためのものです。

Metaのオープンソースは、ゲーム、生産性、その他の分野でVR用の開発者ツールの普及に役立っています。この記事で取り上げているようなプロジェクトが、VR環境に特有の特定の問題を解決するのに役立ちます。こうしたプロジェクトによって、開発者はよりダイナミックなVR体験を構築し、オープンソースを通じて成長を続けるVR開発者コミュニティを育成することができるからです。この記事ではVRに興味を持ち、始めてみたくなった開発者向けに公開されている最新のチュートリアルの一部を紹介し、後半ではVRリソースとリポジトリもいくつかご紹介します。

VR用のオープンソースツールの利用を開始

前述の通り、この分野でエキサイティングな可能性を秘めている領域の1つがゲームです。たとえば、VRではマルチプレイヤー環境でのプレイヤー同士のインタラクションのあり方が全く変わります。しかし、仲間との効果的なコミュニケーションや、プレイヤーを正しい目的地に確実に誘導するなど、そうしたVR用のインタラクションの作成は複雑な場合もあります。ゲーム用のソリューションは、コラボレーションでのVRのワークスペースやその他のソーシャルエクスペリエンスの作成など、他のアプリケーションにも拡張できます。

Metaのオープンソースは最近、OculusプラットフォームSDK (ソフトウェア開発キット)とUnityのSharedSpacesサンプルを使用してMeta QuestのマルチプレイヤーのVR体験の作成を開始する方法を示す一連のチュートリアルをリリースしました。SharedSpacesサンプルは、開発者がプラットフォームSDKのマルチプレイヤー機能を使用してVRの利用者の間に一体感を生み出す方法を説明するためのものです。以下の最初のエピソードをご覧ください。

「マルチプレイヤーのVR体験の構築」シリーズのエピソード1では、プレイヤーを特定のゲーム内の目的地に誘導したり、プレイヤーへの招待を送信したりするなど、プラットフォームSDKの機能の一部について説明します。このエピソードで取り上げる機能には、グループプレゼンス、ディープリンク、名簿パネルなどがあります。このエピソードでは、UnityのSharedSpacesサンプルについても説明します。(Unrealエンジンのリソースについては、次のセクションを参照してください。)

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もっと探求を進めたくなった方のために、これに続くエピソードへのリンクは以下の通りです。

Meta Reality LabsのVR Developer Environment Engineeringチームに所属するソフトウェアエンジニアのEric Le Sauxが、ポッドキャストの「The Diff」第14話でSharedSpacesサンプルの作成方法を紹介しています。そのエピソードでは、Le SauxがSharedSpacesサンプルを作成した動機と、VRでよりシームレスなマルチプレイヤーインタラクションを作成するためのいくつかの課題とベストプラクティスについて語っています。

「The Diff」エピソード14の ページのエピソードのクリップをチェックすると、完全版のエピソードをお聞きいただけます(トランスクリプトもこちらで入手できます)。また、Le Sauxをフィーチャーした UnrealエンジンのSharedSpacesサンプルの説明もあります。

このクリップでは、SharedSpacesサンプルが作成された理由、マルチプレイヤーVRアプリケーションのユースケース、VRの作業を開始する方法に関する開発者への提案、Reality Labsのその他のオープン ソース プロジェクトについて、Eric Le Sauxが説明しています。

動画を視聴

「マルチプレイヤー体験の構築」シリーズには、上記の各ビデオに関するブログ記事が添えられています。ブログでこれらのコンセプトを詳しくお読みになりたい場合は、「マルチプレイヤーのVR体験の構築: マルチプレイヤーSDKのその他の機能、トラベルリライアビリティ、ベストプラクティス」の記事をご覧ください。そのページの下部にリンクされている他の関連投稿も参考になるでしょう。

その他のリソースとGitHubのリポジトリ

この最後のセクションで紹介するチュートリアルは、UnityのSharedSpacesサンプルに関するものです。UnrealエンジンでSharedSpacesを活用する方法についてはGitHubの「Oculusのサンプル」ページに、さらに多くのリソースが掲載されています。このページにはまた、以下のサンプルも追加されています。

  • HandGameplay: Unrealエンジン用の「『First Steps with Handtracking』(ハンドトラッキング最初の一歩)とTinyCastlesから得られた、最も堅牢なハンドトラッキング機構に基づく再利用可能なコンポーネント」のリポジトリ。

  • AssetStreaming: Unityエンジンの「すべてを一度にメモリにロードせずにワールドロードを処理する方法」のデモンストレーション。

  • TheWorldBeyond: Unityエンジンのプレゼンスプラットフォームの機能を示すプロジェクト。機能には、ダイナミックな世界を確立するのに役立つ壁や立方体を作成するためのScene API、ハンドサポートを可能にするインタラクションツール、サウンドダイナミクスを探索するためのAudio Spatializer、およびその他の世界構築ツールが含まれます。

この記事で取り上げたツールとリソースは、Metaの開発者コミュニティがVRに関して行った作業の成果のほんの一部であり、その作業量は急増しています。バーチャルリアリティと拡張現実に関するMetaのオープンソースの最新情報を入手するには、オープンソースのサイトに移動しYouTube チャンネルに登録し、 Facebook TwitterLinkedInなどをフォローしてください。